2020年8月15日土曜日

【熱中症ってどんなことに注意したら良いですか?】あかりこどもクリニック 栃木県壬生町の小児科・アレルギー科専門医 (壬生町・栃木市・下野市 etc.)

 子どもの熱中症ってどんなことに注意したら良いですか?


熱中症の予防にはどんなことに注意したら良いですか?

この時期はよく聞かれる質問です。少し参考になればと思いか書かせていただきます。

熱中症は温度や湿度が高い暑い環境の中で発生する障害のことを言います。

普段、私たちは、暑いと汗をかきます。運動をすると汗をかきます。暑い環境も運動をすることも体温を上げる要因になります。それでも体温が上がりすぎないでいられるのは汗をかいて熱を逃がしているからなのです。他にも、運動すると顔が赤くなるのは皮膚の表面の血流を増やして熱を逃がしているのです。このように私たちは、体温を調整しているのです。

ところが、その調整が効かなくなるような運動や暑い環境にいるときに熱中症を起こすのです。

ここで、子どもは特に熱中症のリスクが高いことを覚えておかなければいけません。子どもは体の表面積が大きく発汗能力も未熟です。熱しやすく冷めやすいのが特徴でよりリスクが高いのです。また、子どもは低身長のため地面からの距離が近く晴天時は地面に近い方が高温になるためよりリスクが上がります。

子どもへの注意事項です。

顔色や汗のかき方を十分に観察しましょう。子どもを観察したとき、顔が赤く、ひどく汗をかいている場合には、深部体温がかなり上昇していると推察できるので、涼しい環境下で十分な休息を与えましょう。
適切な飲水行動を学習させましょう。喉の渇きに応じて適度な飲水ができる(自由飲水)能力を磨きましょう。
日頃から暑さに慣れさせましょう。日頃から適度に外遊びを奨励し、暑熱順化を促進させましょう。

服装を選びましょう。幼児は衣服の選択・着脱に関する十分な知識を身につけていません。そのため、保護者や指導者は 熱放散を促進する適切な服装を選択し、環境条件に応じて衣服の着脱を適切に指導しましょう。

スポーツをやられる方への注意事項です。

暑いとき、無理な運動はやめましょう。特に急な暑さに注意です。急に暑くなったら、軽い運動にとどめ、暑さに慣れるまでの数日間は軽い短時間の運動から徐々に運動強度や運動量を増やしていくようにしましょう。

水と塩分を取りましょう。暑いときには水分をこまめに取りましょう。体の中の水分は塩分によります。水分だけではなく塩分もとることが必要です。

薄着スタイルで。皮膚からの熱の出入りには衣服が影響します。暑いときには軽装にし、 素材も吸湿性や通気性のよいものにしましょう。屋外で、直射日光がある場合には帽子を着用するとよいでしょう。防具をつけるスポーツでは、休憩中に衣服をゆるめ、できるだけ熱を逃がしましょう。

体調不良は事故のもと。体調が悪いと体温調節能力も低下し、熱中症につながります。疲労、睡眠不足、発熱、風邪、下痢など、体調の悪いときには無理に運動をしないことです。また、体力の低い人、肥満の人、暑さに慣れていない人、熱中症を起こしたことがある人などは暑さに弱いので注意が必要です。

栃木県壬生町の小児科・アレルギー科専門医クリニック
(壬生町・栃木市・下野市 etc.)


0 件のコメント:

コメントを投稿